●立冬(りっとう)
冬の気たちそめていよいよひゆればなり
No.015
つぶらつぶらに小豆の赤き
刈り上げた稲に対して穀霊の復活をもたらそうとする祭儀が霜月祭。農民には大切な11月で牛にちなんで丑の日に小豆飯や赤飯を炊いて祝いました。今では広く七五三、子供の成長を祝う人生の通過儀礼、「つぶらつぶらに小豆の赤き」で祝いたいものです。
小豆の色は何色?
「小豆の色と形の美しさが賞美せられ、儀礼の食物に添加され、人々を幸福にするため重大な役割を演ずるに到った。」「小豆は味よりも養ひよりもあの色相から作物の中に加えられ米の飯や粥の色をはなやかにして食べる人の心を改ましめる為に用いられ始めた」と柳田国男さん。小豆は古来、神佛へのお供え、節日の行事食として特別な観念をもって用いられてきました。こうした儀礼習俗は照葉樹林焼畑農耕文化を背景としたもので、古代人の赤色に対する信仰が強く影響したようです。古代人の赤米が白い米へと移る中、小豆で色付けした赤飯へ。ところが元来小豆は、黒、白、緑、茶、赤、斑色、更には白と赤のまだら模様とさまざまなのです。アズキ色が赤となったのも、赤い小豆に特別の意味を見いだしてきた昔人の思いの深さ、とりわけ日本人のこだわりは独特の習俗を生んだのです。