●小雪(しょうせつ)
ひゆるがゆへに雨もゆきとなりてくだるがゆへなり
No.016
大師信仰と小豆
11月24日は、大師講、広く全国各地にその習俗あり。駿河、遠江、美濃では小豆粥と牡丹餅、出雲では小豆を煮た団子汁、安芸では小豆に大根、かぶら等を入れた団子汁。各地概小豆粥や小豆団子で共通。この日の粥を大師粥、霜月粥、知恵粥、衣粥、だいすこけえと呼ぶ。
謎めく大師伝説
自然発生的大師講は、秋の収穫を田の神(祖霊)に感謝する祭儀。これがいつしか大師講の大師が弘法大師、伝教大師、元三大師、聖徳太子など尊い坊さんの名と結ばれたようです。もともと春の再来を祝福し約束する大師の神[一陽来復の神の長女おおいこ(大子)]が家をめぐってくる日であったと柳田国男さん。昔、オデエシコという人、たいそう貧しい上に子供が24人。夫婦2人で一つの椀から長い葦の箸で子供の口へ粥を運んでやっていた。ある吹雪の日子供達に小豆粥を食べさせたいと雪の中にさまよい吹きだまりで凍え死んでしまったという昔話、また粥の塩を買いに出て吹雪で倒れたゆえ、この日の粥は塩を入れぬという地方。庶民的で謎めいた大師伝説は各地にある。忍耐と精励と子供への愛情など仏の教え。庶民より更に苦しい生活をした大師の存在は計りしれぬ大きな慰めであった様。