●小暑(しょうしょ)
大暑来れるまへなればなり
No.055
家づくりに小豆
祭りや祝いごとになくてはならないもの、それは「小豆!」といっても過言ではないくらいに小豆はわたしたちの生活文化に密着しています。三重県鈴鹿市稲生の塩屋という所では地鎮祭の時に施主がその土地に小豆を撒いて、工事の無事を祈ることがあるそうです。
小豆飯で疫病退治
現在の日本では疱瘡(天然痘)はほとんど死語になっていますが、この病気は種痘(植疱瘡)という予防の医学が一般化するまでは非常に恐れられていました。かつてヨーロッパ中を襲ったペスト(黒死病)と同様、強い感染性をもつ、死亡率の高い疫病でした。昔の日本では疫病は隣の町や村から来るものだと思われていました。そこで人々は恐い疱瘡神が自分たちの村だけには入らないようにお呪いをしました。岩手県の或る地域では、桟俵(米俵の両端にある丸いフタ)の上に足半草履というワラ草履と小豆飯を乗せたものを隣村との境に置きました(日本はきもの博物館に展示)。疱瘡神は好んで赤いものに取りつくとも、特に赤色を嫌うともいわれていたそうで、赤い小豆飯の登場となったのでしょう。当時、隣村で疱瘡の病人が出たというニュースは人々を震撼させました。村人は命を懸けて小豆飯をつくったのに違いありません。