●寒露(かんろ)
陰寒の気にあふれて露むすびこちんとすればなり
No.061
柳田國男と小豆
小豆の食習慣や風習の研究は日本の民俗学、民族学には欠かせないもののようです。民俗学者柳田國男は数多い著作の中で幾度となく小豆にふれていますが、実は柳田國男は自称「日本の小豆好きの一人」で、スイス遊学中に練羊羹を取り寄せて食べていたそうです。
小豆の話
「第一次の戦勝祝賀会に因んで、湯呑に一杯ほどの小豆の配給があったので、小豆の話を書いてみよう・・・・・・」という書き出しで始まるのは柳田國男の「小豆の話」という論文です。この中に興味深いことが語られています。小豆は最初から赤い色に特別な意味があるという理由で使われていたとは決められない、というのです。例として、お手玉の中味がたいてい小豆である、青森県上北郡では身につけて垂れるものの先に小豆を縫い入れる、子供の襟肩に縫い付けた背守というものに重しとして小豆を用いた記憶がある、をあげています。なるほど、赤が確認できないところに小豆が使われています。また、まとめの部分に次のような文章が見られます。小豆は「大豆の役目の一部分を代位することとなり・・・最も重大なる役割を演ずるに至ったのである」大豆が先か、小豆が先か?白が先か、赤が先か?