●春分(しゅんぶん)
日天の中を行て昼夜とうぶんの時なり
No.072
桜餅の話
桜餅が恋しくなる季節。桜餅の起源は江戸名物の向島長命寺のそれが有名です。向島の堤は八代将軍吉宗も桜を植えたという桜の名所。桜餅の発案者は寺の門番の山本新六。落葉掃除をしながら「小豆の餡餅を桜の葉で包んでみたらどんな味かな?」とふと思ったのでしょう。
ぼたもちの民話
お彼岸のボタモチには、嫁と姑、母と娘などが協力しあって作り、家族皆で食べることにも大切な意義があるようにも思えます。ところがこんなボタモチの民話があります。「ばさと嫁とがあっての、とっても仲が悪いと。ばさはよそから何かもろうても、嫁には食わせないで自分ばっかり食っているって」そんな意地悪ばあさんがボタモチを貰って腹一杯食べたが5つばかり残った。嫁にやらずに後で一人で食おうと思い、戸棚に仕舞ったボタモチに「嫁が見たら、蛙になれ。おれが見たらぼたになれ」と言い聞かせて出ていったが、それを聞いていた嫁はボタモチを全部食べて代わりに蛙を入れておいた。やがてボタモチを楽しみに帰ってきたばあさんが戸棚を開けると蛙がピョンピョン飛び出てきた。「こら、ぼた、おれだや、おれだや。そんげ跳ぶと、小豆が落ちるが」(新潟県西浦原郡の『ぼたもち蛙』日本昔話百選:三省堂から)