●立夏(りっか)
なつのたつがゆへなり
No.099
饅頭食べて縁談成立!
昔、大阪の船場では女性宅でお見合いをすることがあり、当人が相手の男性にお茶と小豆のこしあんの薯蕷饅頭を出したそうです。そして男性が女性を気に入るとお茶や饅頭に手をつけました(農山漁村文化協会発行「日本の食生活全集27. 聞き書大阪の食事」要約)。心のうちをあんに態度で示したのですね。
あんこで頭の体操
小豆のあんにはこしあんとつぶあんがありますが、今の若い人に「2種類のあんを漢字で書きなさい」という問題を出すと、さあ、10人のうち何人が100点をとれるでしょうか?こしあんは漉餡です。煮小豆を摺りつぶし水のうで漉すからです。水のうというのは馬の尾の毛や針金の網を張った篩のことです。非常に細かい目の網で漉すのでなめらかな漉餡ができあがります。つぷあんは粒々した豆の名残りが少しあるから粒餡という表現の仕方が一般化しているようです。しかし漉餡になる前の煮小豆を摺りつぶした潰餡がつぶあんのことで、つぷしあんの「し」がいつの間にか消えてつぶあんに。従って正確にはつぶあんの漢字はないことになります。第2問「生餡と煉餡の違いは何か?」これも若い人には難しいかもしれません。煮小豆を摺りつぶしたり漉したあんを生餡、それに砂糖を加え火にかけてねったものを煉餡。やっと甘くておいしいあんこができました。