●立秋(りっしゅう)
はじめて秋の気たつがゆへなればなり
No.105
しばもち
広島県高田郡高宮町大字房後字新開。この辺りでは夏になるとしばもちをつくります。糯米に粳米を少々混ぜて粉に挽く。それに水を加え耳たぶほどの柔らかさに捏ね、これで小豆の漉餡をくるんで木の葉に包み蒸す。お盆や夏の季節の接客には欠かせないご馳走なのです。
葛饅頭と水羊羹
若狭の中心都市小浜市の或る和菓子屋さんでは夏になると小豆の漉餡を葛で包んだ葛まんじゅうを売ります。お店の一角に川のせせらぎの様に水の流れがあり、その中にあんこが透き通って見える葛まんじゅうが涼しそうに揺ぐ。太古の昔「清い水」のことを「わかさ」と言い、それが若狭の起源だとの説もあって、これぞ若狭流葛まんじゅうの正調販売法かも知れません。この清涼感あふれる風景に溶け込んで食べる味はまた格別。ところで同じ小豆を使った夏の味覚でもこの葛まんじゅうと水ようかんでは感じ方が違います。葛まんじゅうは「涼」、水ようかんは「冷」のイメージ。そこで若狭の冷たい水ようかんを探すのですが地場の和菓子屋さんでつくられたものはほとんどありません。水ようかんは夏のおやつには欠かせぬものなのにと聞いてみると、福井県の若狭や越前地方では真冬に炬燵に入って冷たい水ようかんを食べるのが一般的だそうです。