●立春(りっしゅん)
はるの気たつをもってなり
No.117
山の神様の好物は
山の神信仰は現在も一般的に残っていますが、その源は木地師(木器類製造者)、猟師、鉱山師等の山の民が祀る神、平野部の農の民が祀る神、又山を目印に漁や航海をした海の民が祀る神と様々な山の神様ではなかったでしょうか。ところで小豆好みの山の神も地方によっていらっしゃいます。
オコゼと赤飯・エビと小豆飯
山の神の祭りは1、2月の9日と12月の9日というように概ね年2回行われます。これは春先に山神が山を降り田神になり収穫の秋が終わると再び山へ帰り山神になるという説や山神が春に播種しその成果を晩秋に見に来るという説がありますが、考えるに雪解水が川を盛んに流れ始める春先と川の水が枯れ乏しくなる晩秋の祭りは又水神のためでもなかったか?水神は海にも潜み、海は川で山とつながり、海の民は山の木で造った舟で糧を得る。海辺に住む人々は何も航海の目印だけに山神を祀ったのではないのかも知れません。福井県三方郡美浜町丹生の漁村では山神様にオコゼと赤飯を供えていましたが、このオコゼのお供えも赤飯のそれと同様、所々の地域に残っていたようです。民俗学者柳田國男は小豆飯とエビという地域もあったという。オコゼやエビのお供えは海山が一連だとする生活上の思想からか?そして海山農の民は皆、赤飯小豆飯を珍重した。