●春分(しゅんぶん)
日天の中を行て昼夜とうぶんの時なり
No.120
隠し味の妙
彼岸のぼたもち。餅に塗す小豆餅を作る時、最後に塩一つまみ加えて仕上げます。いわゆる隠し昧。ところでこんな諺があります。「牡丹餅の塩の過ぎたのと女の口の過ぎたのは取り返しがつかない」これは女性に失礼、口の過ぎる男はもっとみっともない。大人は黙って甘いぼたもち。
ぼたもちの謎
正月の餅は糯米を杵と臼で搗きますが、ぼたもちはそれは糯米と粳米を合わせたものを擂粉木で潰します。今は炊き上ったものを炊飯器の中でサッサッサッと潰してしまいますが、本来は擂鉢に移してそこで突いてこねて粒々が残るいわゆる半殺しの餅にします。しかし何故そんなややこしいことをするのでしょうか?素直に濡米100%と杵臼で餅が出来るのに・・・・・・。照葉樹林文化帯という地域があります。東アジアのヒマラヤ南麓からブータン、タイ北部、揚子江流域を経て西日本に至る温暖な地域です。ここには稲作、豆腐、納豆等共通する文化、民俗が多数あります。餅もその一つですがやはり杵臼で搗きます。粢(しとぎ)という穀粒の粉に水を加え煮たり蒸したりする餅もありますがこれは石臼で粉にひきます。擂鉢等は一体何処で生まれたのか?杵臼文化に対して擂鉢文化があったのか?携帯用石臼が擂鉢か?半殺しの餅はどこから来たのか?ぼたもちの謎だ!