●清明(せいめい)
万物はっして清浄明潔なればこの芽は何の草としるる
No.121
黒モジで赤飯
「祭事に小豆の赤飯を炊く」というのはどの地方にもあります。その赤飯を祭りの日に自然木で造った箸を使い、掌に取り食べるという風習も所々に残っています。島根県隠岐郡布施村の大山祭りでは、黒モシという木の箸で神饌の赤飯が参拝者の掌に配られます。
赤飯は野鳥の肉だった?
毎年4月最初の丑の日に行われる大山祭りで、赤飯を配る黒モジの箸は地元の人によれば「消毒効果がある」そうです。黒モジは京都周辺ではトリシバとも言われていました。トリシバは鳥柴で、昔、鷹狩で獲た鳥を人に贈る時に鳥に結びつけた添え木のことです。鳥柴には春の梅、秋の紅葉という風に季節の木が用いられていたと言われていますが、とりわけ黒モジが特にトリシバと呼ばれるのは、それだけ獲物の肉の腐敗に対して黒モジが消毒効果を発揮したからかも知れません。ところで「狩り」は「祈狩り」といい事の吉凶を占う占いでもありました。鷹狩も例外ではなかったでしょう。さて大山祭りは山の神を崇める山の祭りです。山の祭りなら鷹狩があったとしてもおかしくはない。ならば獲物の鳥の添え木であった鳥柴=黒モジで取り分けるお赤飯・・・・・・は本来は野鳥の肉だった?