●秋分(しゅうぶん)
陰陽の中分なればなり
No.132
小豆は和の真ん中に
昨年秋、御座候創業50周年記念事業の一環として「御座候」「小豆」「餡子」の想い出等を募集しエッセイ集を作りました。2284編の作品が寄せられましたが、そのほとんどに共通していたのは「小豆は人と人、心と心を繋ぐ故郷」のような存在だ、ということでした。
命の誕生に小豆
人の誕生には小豆は欠かせません。先ず、「おめでた」の喜びをお赤飯と一緒に親戚や隣近所に配るという風習を伝える地域が多くあります。また、妊娠中は妊婦の食習慣が変わると言われますが、この時に小豆餡の和菓子が無性に欲しくなる女性も少なくはないようです。出産後は小豆が母乳の出を良くするとも言われ、牡丹餅などを進んで食べることもあったそうで、最近は牡丹餅の代わりに御座候という人もいるようです。淡路島北淡町の或る地域では、赤ちゃんが生れると、ササゲ豆と芋茎と団子粉を練って三角形の団子を作り、これを味噌味で煮て、上から鰹節をふったものを丼に入れ近所に配ります。この珍しい料理を「団子汁」「子もうけ団子」といいますが、この「子もうけ団子」に、小豆を入れたポチ袋を添えるそうです。陽極まる色、赤い小豆は喜びと幸せの象徴なのです。