●大暑(たいしょ)
暑気いたりつまりたる時節なればなり
No.152
小豆の研究者
小豆栽培の研究が盛んな施設の一つ、北海道立十勝農業試験場。ここの豆類第二科で小豆と御座候の自餡の原料姫手亡(インゲン豆)等の菜豆の研究が行われています。研究員は数人、小豆担当はその半分。国内では小豆研究の施設・部所は少なく、従って小豆専門の研究者はホントに数えるほどしかいません。
手作業で品種改良
7月下旬から8月半ばにかけて北海道の小豆畑にはかわいらしい黄色い花が咲き誇ります。北海道といえどもやはり夏は暑い。特に内陸部の十勝では時には沖縄くらいに気温が上昇する。さらに十勝の農地は広大だ。日影さえない。太陽がジリジリ作物に照りつける。この太陽エネルギーが作物を育てる。この最も暑い時期の前半に試験場の小豆畑にポツリポツリと人影が見える。麦藁帽子を被りタオルを日避けにし日焼けした手にピンセットを持った研究者達です。小豆の品種改良のた めの交配作業。或る品種の花弁を一枚一枚ピンセットではがし雌しべ雄しべだけにして、それを別の品種の花の中に差し込む。ミクロの作業が数haの小豆畑で延々と続く。しかし品種改良はさらに気の遠くなるような仕事。品種改良された品種の中で消費者に受け入れられるのは極わずか。研究考が約40年間勤務して世に送り出せるのは何品種だろうか。バイオテクノロジーではない手作業で十勝小豆は生まれる。