●春分(しゅんぶん)
日天の中を行て昼夜とうぶんの時なり
No.168
一つの饅頭から
京都に饅頭食いという人形があります。日本の土人形で最古の歴史を持つと伝えられる伏見人形の一つです。「父母どちらが大切?」と問われた童が饅頭を二つに割り「どちらがおいしい?」と尋ね返したという説話によるものだそうですが、一つの饅頭からこんな素晴らしい話が!何と豊かな創造力!
一つのあんころ餅から
今度は想像力の方を少し刺激してみましょう。あんころ餅と言えば、おおよそお餅に小豆餡が塗してあるものを連想しますね。ならば何故あんころ餅と命名されたのですか?もちろん餡子がついてコロコロしているから。ちょっと待って下さい。大きくてボッテリしたものもあんころ餅と呼びませんか。在野の或る研究者から「こんな説もある」と教わりました。餡子が餅の衣になっているからあんころも餅→あんころ餅。成程天麩羅の衣のように餡子が餅の衣に!この研究者は和歌山県東牟婁郡那智勝浦町下里に在住しておられるがこの辺りではあんころ餅のことをてねぶり餅とも言う。これは手で餡子を餅に塗す作業が舌で餡子を舐る(なめる)ようだからてねぶり餅だ、と主張した直後「否々、手で餡子を塗しながら食欲に負けて思わず手についた餡子を本当に舐るからてねぶり餅かな?」と研究者は悩み込んだ。お彼岸の牡丹餅とてねぶり餅とどう違う?牡丹餅とお萩は?春の夜更かし、寒さも和らいだ。