●大暑(たいしょ)
暑気いたりつまりたる時節なればなり
No.176
神も人も小豆のご飯
宍道湖畔の町、島根県宍道町。昔は家の造作などは蓮花祭迄にとか、あとで涼しくなってからと言われていました。蓮花祭とはこの地の祇園祭のこと。宵宮7月26日の夜深、神輿行列がしずしず御神幸。御旅所の御着の祭事には小豆ご飯のお供え。この日から3日間、氏子宅でも小豆のご飯を食べます。
出雲の小豆澤さん
宵宮での神饌の小豆ご飯は戦前は本願家から献じられていました。本願とは寺社建立等の発起人のことです。その本願家がまた神輿を担ぎます。現在、神輿は一つ、木幡家が担いますが、昔は二つあって、もう一つは小豆澤家が担いていました。出雲地方ではこの小豆澤の人々はいろいろな功績を残しているのです。秋田岩手の県境北部、八幡平。そこに小豆澤という地名がありますが、小豆澤氏は昔々八幡平小豆澤にある大日堂の別当(長官)を務めていました。或る時蝦夷平定で有名な征夷大将軍坂上田村麻呂の徳を慕い京から出雲へ行きました。小豆澤氏の祖先の本来の出身が京なのか八幡平なのかは分かりませんが現宍道町の白石という所に定住しその後中心街宍道に居を移しました。小豆屋と称し大地主で酒蔵も持ち慈善救済に私財を提供、その一族は神社の建立に関ったり、歌人や画家、音楽家など輩出し、地域の経済・文化の向上に貢献。素晴らしい人々の名前になって作物の小豆も喜んでいます。