●立秋(りっしゅう)
はじめて秋の気がたつがゆへなればなり
No.177
小豆とてんこ豆
お赤飯と言えば一般的に小豆を連想します。しかし赤飯はササゲでという地方もあります。ササゲは小豆の代用とも言われますが、これはササゲには大不満かも?秋田県男鹿市では赤飯には小豆ではなく黒い小粒のてんこという豆を用います。男鹿の食文化では小豆とてんこ豆をうまく使い分けます。
小豆ままと赤飯
男鹿のお赤飯はてんこ豆で!と言っても、その使い方や認識は家によって違います。これが民俗のおもしろいところかも知れません。てんこ豆は餅米を美しい赤に染めるので珍重されており、男鹿で言うその美しい赤とは落ちついた深みのある赤を指しますが或る家では淡い桜色のてんこ豆の赤飯でした。又てんこ豆は赤飯の色染めだけに使うという家もあれば、小豆の赤飯と同様にそのまま食べる家もあり、蒸し上がった時にてんこ豆を除いて食べる時は茄で小豆を餅米に混ぜこむ家もあります。小豆とてんこ豆のどちらが贅沢品かも家で違って、てんこ豆の赤飯が高級という家もあるし、たまに贅沢を味わいたい時は小豆ままだという家もあります。小豆ままとは小豆ご飯のことで、概ね男鹿では小豆は小豆ままに、てんこ豆は赤飯に使われ、季節の行事には赤飯を、季節にあまり関わりなく食べたい時や寄り合いの時に作るのが小豆ままでしょうか。赤飯は意識が、小豆ままは体が要求するのかも?