●秋分(しゅうぶん)
陰陽の中分なればなり
No.180
Azukiこぼれ話 最終回
御座候では、回転焼きの原料の小豆の品質にこだわりを持つのと同じように、縄文時代より日本列島の人々の食生活、健康、伝統、風習を支えてきた小豆文化にもこだわり、 更にその発展を願って、小豆の民俗、品種開発、栽培、調理、栄養などの研究者にご指導を頂きながら、御座候独自の取材により執筆を重ねてきましたAzukiこぼれ話は今回をもって最終回とさせていただきます。
小豆の赤
小豆と言っても様々な色があります。黒、緑、黄色、白、茶色、斑・・・・・・赤はその中の一色。 しかし、いつの時代からか赤が珍重されるようになりました。今では、小豆と言えば赤!「赤色以外の小豆なんてあるの?」 自然界では赤はよく目立つ、さらに赤は、太陽の色=生命の根源、炎の色=文明、そして命の色・・・・・・赤は 人間が生きていくために欠かせない色であり、一方では、旱魃や火事などの災害をもたらす恐ろしい色。だから人々は古くから 赤に畏怖の念を抱いて、祷りや魔除けの色としてきたのではないでしょうか。赤い色がそうして特化していく過程で、小豆も 赤が注目され、小豆と言えば赤、赤と言えば小豆、となっていったのだと思います。日常の風習の一つ一つが生れた理由を、 昔はお爺さんやお婆さんが教えてくれたものですが、今では研究者でない限り知る人は少なくなりました。日本の時代というものが プッツリとどこかで途切れてしまったような、残念な気もします。神仏に赤飯や小豆ご飯を供え、皆で牡丹餅や饅頭を食べながら、 今、行っていることの根源は何かとちょっと昔に思いを馳せると意外に面白いですよ。